第六話 アヤナ、異世界に突入 | ディファレント・ワールド

 暗闇がある。少女の画面は真っ黒だ。そのうち、恐怖が少女を支配してしまうかもしれない。しかし、暗闇は終わり、ある光景が写し出される。
少女が防具をつけている。部活で剣道をしている姿が見える。竹刀を振っていたり、校舎の周りを走っていたり、大会に出て、一生懸命剣道に打ち込んでいる。ただ、授業中寝ていることもあるが。少女は剣道少女だ。その少女は後輩女子に呼ばれた。
「東条先輩―。今、いいですか?」
「待ってて、今いくからー」
その、場面の映像が終わると、再び暗闇になり、画面が明るくなると今度は先ほど剣道少女と違い、制服をかなり着崩しており、茶髪でメイクが濃く、いかにもギャルな女子高生の映像が出てきた。その女子高生は後輩のギャルに呼ばれた。
「アヤナさん。今日も派手っすねー」
「そんなこなことないよ」
アヤナと呼ばれた女子高生は謙遜した。そのような会話を続けていると、不良の男子から。
「アヤナ、今日はどうする?」
「いつものように、やれそうな奴をみつけてさぁー」
不良男子にわざと表情をにやつかせて言った。すると、画面が暗闇になる。画面がまた、明るくなると、不良達が小競り合いをしている様子があり、その中にアヤナがいた。グループのリーダーとリーダーの一騎打ちになっていた。アヤナともう一人は女子ではなく、男である。その男は金髪で目つきが鋭い、眉が細いのが理由かもしれないが。
「負けたら、わかっているよなぁ?」
「負ける気はないから。お前となんか・・・ありえないから」
天気は曇り空の中で始まった。殴り合いと蹴り合いで、アヤナは何とか避けている状況である。アヤナも攻撃を繰り出しているが、止められることが多い。すると、遠くの場所で雷が鳴り出している。次第に音の距離は近づいている。決着をつけないと、雨に濡れてしまうだろう。
「そろそろ、終わらせてやるよ」
相手のリーダーが喧嘩の最中に言ってきた。すると、後ろからグループの後輩のギャルが襲われた。相手のグループの不良が後ろで気づかれないように隠れていたようだ。後輩の首元に刃物が突きつけられている。アヤナは攻撃が出来なくなってしまった。アヤナは後輩思いなのだ。
「反則よ」
アヤナがいう。アヤナの仲間が何かしようとすると、刃物の先端が目に近づいた。
「関係ねぇー。お前が負けを認めれば、助けてやる」
後輩のギャルは首を横に振る。すると、アヤナは蹴とばされる。
(力があれば、こんなやつ・・・)
アヤナが心でそう思うと、真上でピカッと光り、雷がアヤナに落ちた。
「こいつ、死んだんじゃねぇーか」
相手のリーダーがそう言った。周りにいる仲間もそう思っていた。アヤナはその時、体から力が湧きあがってくるのを感じた。すると、笑みを浮かべていた。空気が変わった。アヤナが相手のリーダーを見ると、リーダーは固まった。グループの仲間は青ざめたいた。なぜか、本能的に、アヤナを見ると、恐怖を感じるからである。アヤナが睨みを入れると、リーダーも含めて、動けなくなってしまっていた。そして、不良のリーダーの腹を殴ったら、倒れて気絶してしまった。遠くからサイレンの音が鳴り、段々と近づいてくるので、警察だと思い、両チーム共に、その場から逃げ出した。誰かが警察に通報したようである。
 そして、画面は暗闇になったかと思えば、目が覚めた。起きて周りを見ると、木造の屋内にいることがわかった。しかし、なぜこんなところにいるのかわからないでいる。アヤナは自分の部屋にいたはずなのに。奥の方にはもう一つ部屋があり、祭壇があった。その祭壇には御幣がある。日本神道における祭祀用具の一つである。さらに、その後ろには扉が見え、閉まっている。外の扉の方を見ると、暗くまだ夜であることがわかった。しかし、街灯などの人口的な光がない。その代わりではないが月の光だけは照らしだされているようである。
扉を出て、建物の全体を見ると・・・
「ここ、神社なの?」
アヤナはここに来て、最初に呟いたのがそれである。そして、境内の出口には、鳥居がある。
境内は林に囲まれている。わけがわからないでいると、スマホを取り出してみるが、通信機能は圏外である。もちろん、インターネットもつながらない。それに、明らかにおかしいことは時間表示されていないことである。なぜなら、電波塔のようなものが見えるのに。
「別の世界ってこと?・・・」
アヤナは疑問だらけになりつつある。どうしようもないので、境内の外に出ようとした。近づくと境内は高いところにあることがわかった。眼下には暗い町が見える。町の規模はイメージしづらいかもしれないが、田舎以上都会以下といったところである。遠くの方には、巨大なドーム状の建物が見える。東京ドームどころの規模ではない。その何百倍の大きさの規模である。そのドーム状の建物は小さいが光が点滅していた。階段を降りて、町に入いり、時計を探すと午後の9時前である。町を見渡せば,明かりがほとんど点いていなかった。田舎でもおそらく珍しいだろう。
「この町、変!」
アヤナがこの町に初めてきた最初の感想である。そして、町を歩いていると、どの建物も昔の古風な日本をイメージさせるものばかりである。もっと、わかりやすく表現すれば、古都京都の街の雰囲気だろうか?アヤナが住んでいるところとは違う。建物のデザインが違うのである。しばらく、歩いていると旗が掲げられていた。国旗である。アヤナの住む日本と同じ日の丸だった。アヤナは歩いていて、気づいたことがあった。人がいないのだ。まだ、夜の9時を過ぎた時間でも人がいなさすぎるのである。ここは、それほど田舎でもないのに。
とにかく、不気味だとアヤナは思った。それに、街の看板の文字の意味がわからないのだ。正確には、ひらがなの一字一字はわかるが文字列になるとわからなくなってしまう。
アヤナはとにかく歩きながら、わけのわからない状況に置かれていた。ただ、一つわかったことは、やはりここは別の世界であるということだ。

「そこの」
人気がない街から突如、後ろから声をかけられた。しかし、アヤナには通じていなかった。
「?」
アヤナが後ろを振り向くと、巫女装束を来た女の子が立っていた。その女の子は黒髪を一つに結っており、背が低く、眉が少し太めである。しかし、アヤナの感じた気配はあきらかに女の子のそれではなかった。あの、襲ってきた二人組の子供とは違っていて、恐怖は感じなかった。おそらく、殺気がないのだろう?アヤナはそう思った。
「お主、何奴じゃ?」
女の子は時代劇の口調で話している。だが、アヤナにはわからない。
「妙なみなりじゃなー」
アヤナは女の子が巫女装束を着ているので、中二病を発症しているのではないかと思ってしまった。
(通じておらんな。やはり・・・・)
巫女装束の女の子はコミュニケ―ジョンをしようとしたが、返事がないので、頭の中で瞬間的にわかった。
「異人じゃな?」
この一言はアヤナに通じた。アヤナも突然、女の子が時代劇口調で話してきたので驚いた。そして、その一言で、理解した。
「やっぱり、そういうわけね」
すると、女の子が手招きをしてくる。普通、この場合はついて行くと、ろくでもないことになることが多い。しかし、アヤナはこの世界において右も左もわからないので、警戒しながらついていくことにした。それを感じた女の子は。
「お主を悪いようにはせぬよ!」
女の子はアヤナの警戒心を感じたので、フォローした。
 ついて行くと、先ほどの神社がある山の麓に着いた。社務所のような建物に入ると、以外にハイテクさを感じた。なぜなら、テレビが液晶ではなく、ホログラム式だったのだ。アヤナの世界ではほとんど普及されていない。ある意味、オーバーテクノロジーである。
ある和室の一室に案内された。この部屋の照明は天井一面で少し暗めに設定されているだ。
「お主を感じたのは、突然じゃ。窓から外をのぞいたら、本殿で一瞬光っていてな。気配をたどったらお主がいたのじゃが」
女の子はアヤナを見つけるまでの流れを話した。そして、“異人”といったのは、気配の性質からしてこの世界の人間とは思えなかったからだと。後、見た感じ服装なども。
「そう、あたしは別の世界の人間よ。それで、あなたは誰?」
「まずは、お主からじゃ。どの世界でもそれが礼儀じゃろう」
アヤナは自分の名を名乗り、この世界へくるまで話を始めた。女の子は黙って一通り聞いた・・・・。そして、聞いた女の子は、アヤナへ告げる、それに、何となくわかっていたが驚きの表情した。

「しばらく、帰れぬ。これからどうする?」
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